スポーツ留学生のひとりごと。

初めまして!このブログではスポーツ留学を考えている人たちが少しでも留学のイメージが湧きやすいように。そして行ってみないと分からないような現地の情報を一人一人に質問し、まとめています。海外の留学に興味がある方は是非色んなスポーツ留学生の先輩を見てみてください!

板井和弥:地方のサッカーが強い理由を探るべくスペインのチームに密着!

 

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紹介文

出身地:福岡

出身校:広島大学

生年月日:1996年5月27日

競技:サッカー

国:アメリカ・スペイン

主な経歴:サッカーをはじめたのは小学一年生。

今はサッカーのストリートみたいな感じで入ってやっている。

モットー:ご縁に感謝

 

〜質問欄〜

今回取材に応じて下さった理由は何ですか?

Facebookの投稿を見ているときに、はるかさんがタイムラインで、「留学している人の話を聞きたい」と書いている投稿を見つけて、そういうコンセプトに興味があったことと、そういった活動をしている人達と繋がりたいと思っていたからです。

後は、あまり自分のことを話す機会が少なくて、新鮮だなと思って単純に興味がありました。

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留学計画について詳しく教えて下さい。

今回の留学は一年間の留学予定です。

最初の2ヶ月はスペイン語の勉強の為にスペインに来ています。

その後、8月から5月までスペインのクラブチームの「バスク地方出身しかプレーできないチーム」があって、そのチームのクラブ経営を研究する為にアメリカに渡航し、最後もう一度スペインに戻ってフィールドワークを行う予定です。

 

そもそも、スペインのチームに興味を持った理由は見つけたきっかけは??

僕自身、大学の授業で第二言語スペイン語を勉強していたのですが、その時の先生が、サッカーのことについて90分の授業をしてくれたことがありました。その時にバスク地方のサッカーのことを知り、そこから興味を持ちはじめました。

 

バスク地方のサッカーのことをもっと学びたいと思った理由

この「バスク地方」のクラブチームというのは実はその地域の出身であったり子供の時にそこの地方でサッカー経験がある人しか加入できないチームになっているにも関わらず、バルセロナとか、沢山強いチームがいる中で、83年間降格した事がないんです。

地元の人という限定でやっていると、選手の獲得もかなり難しくなる可能性が高いにも関わらず、それだけの実績を誇るということは何かマネージメントの工夫であったり、理由があると思います。その理由について研究したいと思った事が今回の留学を決意したきっかけでした。

 

スペインのチームなのにアメリカに行った理由

その地方の教育制度について学びたいことがアメリカにある事が1番の理由です。僕の留学内容自体は、スポーツに特化するというものではなく、スポーツにその街文化的な背景や、歴史的な背景など、色んな角度からチームを通じて研究しようと思っています。またアメリカに行くことで、アメリカ流のスポーツで稼ぐビジネスにも触れることができるなというところで、アメリカに行くのはとても合理的な選択だと考えています。それがアメリカに行く理由ですね。



留学前の海外へのイメージはどうでしたか?

海外に行くこと自体は変化はないと思っていましたし、違和感も特別ありませんでした。

留学に対して価値はそこまで感じていなくて、行った先で何をするのかが大事だと思います。僕自身が海外に動機があったから行くだけであって、やりたい事が日本あるなら全然日本でもいいと思います。僕の周りには留学をしている人が周りに多いですが、留学から帰って来て何かが変わったかと言われたらそうは見えない人も中にはいました。そういう状況を見て、人は環境が変わったことでそう簡単に何かが変わると言うわけではないし、自分の中でやることは変わらないと思います。ですので、「留学のイメージ」というのは特別ありません。



周りに留学を身近に感じれるような存在がいたり、実際に助けて貰った経験はありますか?

一番はトビタテの大学の先輩ですね。実はこれまた縁なのですが、僕がビジネスホテルのアルバイトをしている時に、一緒に働いていたパートさんの息子さんがトビタテ生で。そのパートさんとは普段からよく話していたのですが、たまたまトビタテを受け事を話したら「息子がやってたよ」と話を通してもらって。そのまま息子さんと繋げてもらった事がきっかけです。書類のブラッシュアップをはじめ、面接練習も念入りにして頂きました。面接練習は他のトビタテの先輩や社会人の知り合いの方にも付き合ってもらいました。実は6期でも応募していたのですが、書類の時点で落ちてしまっていたので、トビタテは正直厳しいかもなという気持ちはあったので、この縁には今も本当に感謝しても仕切れません。

 

現時点で留学に行く前と比べて、留学した後に自分の考え方や価値観が変化した事があれば教えてください。

サッカー業界に関して特になんですけど、社会に出て働くことに年齢は全く関係ないなと思いました。例えばとある人が「〇〇をやりたい」と言ったらそのプロジェクトに対してどれだけのパッションがあるのか、面白さがあるのかという事を伝える事ができればその関係者の人と繋いでもらう事も可能です。実際に僕自身自分のやりたいことやパッションを伝えたら、関係者の人にものすごいスピードで繋げてもらえました。正直僕は21歳でまだまだ若いしそう簡単にいかないだろうなと思うことも有りましたが、こっちでは年齢経歴は無用です。自分のやりたいことを発信して行くと、周りは見てくれている事も肌で感じる事ができた瞬間でした。スペインのサッカー業界は、色んな人が繋がりあってどんどん成長していてこのスピード感に置いて行かれないように必死で追いかけています。日本の体育会では下の後輩が上の人に意見を言えない環境が多く、僕自身それが嫌いでした。しかし、現地のとあるチームの18歳くらいコーチが60歳くらいの人にタメ口でバンバン意見を言っていたのが非常に衝撃でした。しかも言われた側の60歳くらいのコーチの人も言われたことに対して、正しかったら特別反論などはせず、受け止める。そういった環境は日本にはないなと感じました。

 

留学中に困難を乗り越えた経験はありますか?

学校の授業に苦戦しています。笑 今は大分当時と比べればましにはなって来ているのですが、スペイン語を勉強することが楽しくない時期もありました。今通っているのはヨーロッパ系の人が殆どの学校で、イタリア人や、フランス人が多いです。先生も全てスペイン語で話すのですが、他のヨーロッパ系の国の人はスペイン語と母国語の単語が似ているから理解が格段に早いです。話すレベルは正直殆ど変わらないのですが、読むことと聞くことについては周りとのスピードが違って、「話せるレベルからして、和弥はこれくらいわかるだろう」という単語の意味がわからなかったりすると、周りからなんでわからないの?と首を傾げられる事も少なくありません。今はとにかく単語量を増やすことに重点を置いたり、復習を意識してやるようにしています。まだまだ時間は間もないですし、とにかくわからなくてもスペイン語を浴び続ける事を意識しています!

 

個人的にソフトボールをしている身として質問なのですが、サッカーはソフトや野球と違ってコミュニケーションがすごく必要だと思います。その辺りで、ソフトや野球と比べて言語が話せる話せないはもっと重要だと感じますか?

僕が思うにソフトボールや野球と一緒でサッカーを一緒にやる事自体には、言語はそこま大切ではないと思います。(話せるに越したことはありませんが…笑)

ただ最近感じるのはサッカーの話は出来るけど、その他の話をするのが非常に厳しいです。

文化のことや、サッカー以外のトピックになると途端に単語がわからなくて話せなくなる事があるので、プライベートでの会話やディベートでの話ができるようになっていきたいなと思っています!

 

今後の目標を教えてください。

1番の目標は、「アスレティックビルバオのメカニズムの何が大事なのか?」ということを日本語で正確に伝える事です。アスレティックビルバオのクラブ経営術を学術的に研究している人は今のところ日本にいないので、研究者の第一人者になる事が目標です。これをしっかりと学んだ後には、日本のクラブにも貢献していきたいですし、もう一度スペインに行って研究を続けたりと、いろんな分野で生かしていきたいと思っています。

 

今後の未来のスポーツ留学生に伝えたいこと。

スポーツって「憧れの人」ができやすいと思うんですよね。

その自分が尊敬している人に「会いたい」という気持ちを大事にして欲しいし、そこに直接行ってみるのもありだと思います。

とにかくアポをとる。

とにかく現地に行ってしまう!

とにかく行動を繰り返す!

そうして行くうちに、自分のやりたい事が見えてくると思います。

とにかく自分のやりたいことをやってみる事が海外にあるなら是非留学をして欲しいですね。

 

最後に

今回、Facebookに投稿したところから連絡をくれて和弥くんにインタビューを受けてもらうことになりました。

取材形式で答えてもらったというより、本当にごく自然な形で私自身も興味があるところをピックアップして聞かせて頂きました!

取材を通じて思ったことは、「持ってるなぁ」ということ。

そして、色んな事に興味があって可能性を秘めてる感が凄かったです。笑

今はまだ留学したばかりなので、今後編集を加えてサッカー留学の違いも感じてもらえたらなと思います。

ここまでサッカー関係者には4人ほど取材しましたが、びっくりするくらい多種多様です。

色んなスポーツ留学生をこれからも取材して行くのでどうぞよろしくお願いします!

和弥くん貴重な時間を本当にありがとう!

はるか